実務で使える!定性調査とインタビュー設計の完全ガイド

目次

はじめに

インタビュー調査では、「どんな質問をするか」に目が向きがちですが、実務の成果を左右するのは、その前段にある調査設計です。目的や前提が整理されないまま質問を並べても、発言は集まっても意思決定に活かしづらい結果になってしまいます。

定性調査は、数値では見えない背景や文脈、判断の理由を理解するための有効な手法です。本稿では、調査設計の基本から、手法の選び分け、質問設計、聞き方の工夫、バイアスへの配慮、本音を引き出すための考え方までを、実務で使える視点で整理します。単なる質問例の紹介ではなく、「なぜその問いが必要なのか」「どの場面で使うのか」が分かる構成としています。これから調査に取り組む方にも、経験者が設計を見直す際にも役立つ内容です。

定性調査の基本理解

ねらいと特長

定性調査は、人の行動や判断の背景にある「なぜ」を理解するための調査手法です。数値では捉えにくい文脈や感情、価値観に着目し、新たな仮説や潜在ニーズの発見に役立ちます。

定性調査の主なポイント

  • 目的:行動・判断の理由や背景を把握する
  • 得られるデータ:発言内容、語りの流れ、表情、沈黙など
  • 保存形式:逐語録、動画、観察メモ(話者・時間の紐づけが有効)
  • 成果物:ペルソナ、JTBD、意思決定マップ、インサイト仮説

新製品探索や顧客体験の分解、定量調査前後の仮説精緻化など、「深さ」が求められる場面で効果を発揮します。一方で主観の影響を受けやすいため、ガイド設計や進行、分析フレームによる品質管理が欠かせません。

主要なアプローチの全体像

定性調査には複数の手法があり、目的に応じて使い分けます。

手法特長注意点主な用途
フォーカスグループ(FGI)相互作用で意見が広がる同調・発言偏り反応把握、アイデア発散
デプスインタビュー(DI)個人の深掘りに強い工数・コスト高購買プロセス、価値観理解
エスノグラフィ実行動を観察できる調整が難しい利用実態の把握
日記調査時間変化を追える継続負荷長期体験・感情変化
オンライン調査地理制約が少ない非言語が限定的広域・遠隔対象

実務では、単一手法に絞らず、調査目的やリソースに応じて組み合わせるのが一般的です。

フォーカスグループ(グループインタビュー)

  • 人数・時間:6〜10名、60〜120分が目安
  • 向いている場面:第一印象、意見の広がりを見たいとき
  • 留意点:発言機会の偏り、センシティブテーマへの不向き

進行時は、指名ラウンドや個人記入→共有などを取り入れると、意見の偏りを抑えやすくなります。

デプスインタビュー(1対1)

  • 人数・時間:1名、45〜90分程度
  • 向いている場面:体験・価値観の深掘り、センシティブな話題
  • 留意点:工数がかかるため設計の優先順位付けが重要

沈黙を活かし、言い換えや具体化で深掘りすることが、質の高い示唆につながります。

手法の選び分け:グループか1対1か

定性調査では、フォーカスグループ(グループインタビュー)とデプスインタビュー(1対1)のどちらを選ぶかによって、得られる示唆の性質が大きく変わります。選択の基準は「どちらが正しいか」ではなく、何を重視したいかです。

判断軸で見る使い分け

判断軸フォーカスグループが向くデプスインタビューが向く
テーマの性質センシティブでないセンシティブ度が高い
サンプル効率多くの声を効率的に集めたい少人数でも深く理解したい
相互作用の価値触発・発散が重要個別の深掘りが重要
反応の捉え方多様な反応を同時に観察個人の具体反応を追える
対象母数比較的広い限定的・希少
調査フェーズ探索・発散、スクリーニング仮説の精緻化、理由探索

相互作用や比較から全体像をつかみたい場合はフォーカスグループ、個人の内面や文脈を深く理解したい場合はデプスインタビューが適しています。

フォーカスグループが向く場面

  • クリエイティブやパッケージの第一印象を比較したいとき
  • A/B/C案などの相対評価を行いたいとき
  • カードソートやフォトソートで即時反応を取りたいとき
  • 参加者同士の会話から「あるある」や共通課題を発見したいとき

日用品やエンタメなど、生活圏の共有に抵抗が少ないテーマで特に効果を発揮します。複数セグメントを比較する場合は、条件をそろえた同質グループを複数回実施すると整理しやすくなります。

デプスインタビューが向く場面

  • ブランドへの自己投影や価値観の根っこを探りたいとき
  • ライフヒストリーや意思決定の文脈を深掘りしたいとき
  • ヘビーユーザー、離反者、スイッチャーなど希少セグメントを扱う場合
  • 健康、家計、家庭事情などセンシティブなテーマを扱う場合

1対1の環境でじっくり話せるため、想定外の発見や個別具体の示唆を得やすい点が特長です。

調査設計の軸をつくる

質問設計に入る前に、まず明確にすべきなのは調査の軸です。この軸が曖昧なまま質問を並べると、発言量は集まっても、意思決定に使える示唆が残りません。

ここでは、実務で迷わないための設計の考え方を整理します。

1. 目的を「成果物」から逆算する

最初に定めるべきは、調査後にどんな意思決定を支えたいのかです。

  • 最終的に必要なアウトプットは何か(資料・仮説・指標など)
  • そのために、何が分かっていないのか
  • 分かった結果、何を変える・決めるのか

この整理を起点に、リサーチ課題 → 調査課題 → 質問課題と段階的に分解していくことで、問いのブレを防げます。

2. 対象と文脈を事前に理解する

インタビューは「聞きながら考える場」ではなく、仮説を検証・更新する場です。そのため、事前に以下の情報を押さえておきます。

  • 既存データやログ、レビュー、CS対応記録
  • 競合や代替手段の整理
  • 想定ユーザーの利用状況や関与度

加えて、スクリーナーで利用頻度・購入経験・意思決定への関与などの条件を明確にしておくと、「誰に、何を聞くか」がはっきりします。簡易な予備調査があると、本番で深掘りすべき論点が見えやすくなります。

3. 質問の流れを設計する

質問は単体ではなく、流れとして設計します。基本構成はアイスブレイク → ウォームアップ → 核心 → 発散 → 収束 → クロージング。

各ブロックごとに

  • 想定時間
  • 優先度(必須/余裕があれば)

を設定しておくと、当日の判断が楽になります。また、カードや写真などの視覚課題を要所に挟むことで、思考の切り替えや発話量の安定にもつながります。

4. 事前共有で安心感をつくる

インタビューの質は、参加者の心理的安全性に大きく左右されます。事前に以下を共有しておきましょう。

  • 調査の目的と所要時間
  • 録音・録画の有無と利用範囲
  • 匿名化や情報の扱い方
  • サンプル質問(※当日変更の可能性がある旨も明示)

質問リストや設計シートを事前送付しておくことで、参加者は安心して体験を思い出しやすくなります。

テーマ別に見るインタビュー質問設計の考え方と例

本章では、定性調査で頻出するテーマごとに、コア質問/深掘りフォロー/避けたい誘導をセットで整理します。調査目的や対象に応じて、文言や順序を調整しながら活用してください。

価値観・信念を見立てる問い

価値観を把握する際は、評価や好みで終わらせず、その価値観が形成された背景まで掘り下げることが重要です。

目的コア質問深掘りフォロー避けたい誘導
判断軸の把握あなたが商品やサービスを選ぶとき、最も重視する点は何ですか?その価値観に影響を与えた出来事はありますか?いつ/どこで/誰と?(6W2H)「コスパ重視ですよね?」
自己像との関係それを使う自分を、どんな人だと思いますか?そう感じる具体的な場面や周囲の反応は?「大人っぽいと感じますよね?」
価値観の階層それが重要な理由は何につながるからですか?さらに上位の価値(最終的に得たいもの)は何ですか?(ラダリング)「つまり安心のためですよね?」
ブランド想起/位置づけこのカテゴリで最初に思い浮かぶブランドは何ですか?2位・3位は?それぞれを一言で表すと?自社/競合の位置づけはどこに感じますか?「当社が一番ですよね?」

価値観は行動の根拠です。背景となる経験やライフヒストリーを聞くことで、判断軸の成り立ちが明確になります。

購買判断・意思決定の流れをたどる問い

購買に関する質問では、結論よりも検討のプロセスを時系列で捉えることが重要です。

目的コア質問深掘りフォロー避けたい誘導
トリガーの特定購入を考え始めた最初のきっかけは何でしたか?その時の状況・感情・制約(時間/予算/他者の影響)を教えてください「広告で見たからですよね?」
情報探索どこで、誰から、どの順で情報を集めましたか?比較対象や除外基準、決定打は何でしたか?「価格が決め手でしたか?」
意思決定プロセス迷ったポイントと、それをどう解消したかを教えてください代替案が勝っていた点、負けていた点は何ですか?「最終的にデザインですよね?」

背景や検討過程を具体的に聞くことで、改善すべき接点や訴求軸が見えてきます。

利用シーンや実態を把握する問い

利用状況は、使う前後を含めた一連の流れとして聞くと、実態が立体的に見えてきます。

目的コア質問深掘りフォロー避けたい誘導
文脈の特定直近に使ったのはいつ・どこで・誰と・何の前後でしたか?そのときの準備や使い方、片付けまでの導線を教えてください「毎朝ですよね?」
逸脱の発見想定外の使い方や工夫はありますか?なぜそう使ったのか、メリット・デメリット、再現性は?「特殊すぎますよね?」
感情曲線使う前・最中・後で気分はどう変わりましたか?その感情を引き起こした瞬間や要素は何ですか?「ワクワクしましたよね?」

具体的なシーン描写を促すことで、導入や継続を妨げる要因が浮かび上がります。

コンセプト・アイデア・プロトタイプの評価を聞く問い

評価系の質問では、「良い/悪い」で終わらせず、理由と使われる文脈まで掘り下げます。

目的コア質問深掘りフォロー避けたい誘導
第一印象ひとことで表すとどんな印象ですか?その言葉を選んだ理由や連想するものは?「斬新ですよね?」
魅力・不安どこに惹かれ、どこが引っかかりますか?改善できるとしたらどこを優先しますか?「価格だけが不安ですよね?」
適合性あなたの生活や業務のどの場面で使えそうですか?具体的な導入シナリオや阻害要因、切り替え条件は?「すぐ使えますよね?」

第一印象は重要ですが、理由や導入シナリオまで聞くと実務的なインサイトにつながります。

伏在する本音・無意識の動機を引き出す問い

無意識の動機は直接的な質問では出にくいため、間接的・感覚的な問いが有効です。

目的コア質問深掘りフォロー避けたい誘導
感情の核初めて出会ったとき、心の中で何が起きましたか?触感や音、匂いなど身体的反応の有無を教えてください「感動しましたよね?」
社会的文脈それを使うと他者からどう見られたい/見られたくないですか?どんな場や誰の前でそれを意識しますか?「褒められたいですよね?」
欲求連鎖それを選ぶことで何が解放された/満たされた?時間・労力・不安の削減や自己効力感の向上など「楽だからですよね?」

無意識の動機は直接聞いても出にくいことがあります。比喩や欠損想像(「もし失ったら?」)を組み合わせると、より深い本音が引き出せます。

補助的に使える設問例

満足度や評価を探る設問

  • 直近の体験を0〜10点で評価すると何点ですか?理由は?
  • 満足/不満を感じた瞬間を時系列で振り返ると?

生活習慣・ライフスタイルを理解する設問

  • 1日の中で、この製品/サービスはどこに入りますか?
  • 季節や曜日で使い方は変わりますか?

改善のタネや新規アイデアを得る設問

  • 「もし魔法が1つ使えるなら」、この製品や体験をどう変えますか?
  • なくても困らない機能は何ですか?逆に「これだけは外せない」要素は?

具体的な「遊び」を入れると、現場では出てこないアイデアが引き出されることがあります。

対象・場面別のインタビュー質問テンプレート

インタビューは、導入 → 本編 → 深掘り → まとめの流れで設計すると、参加者が話しやすく、分析もしやすくなります。あらかじめ「時間配分」と「必須質問」を決めておくことが、聞き漏れや脱線を防ぐポイントです。

社員インタビュー向け

業務内容とやりがい

導入
  • 現在の担当業務を、1日の流れで教えてください(誰と/何のために/成果物)。
本編
  • 最近「やってよかった」と感じた仕事は何ですか?
  • チームで行う業務と、個人で行う業務の比率は?
深掘り
  • 困難だった場面と、それを乗り越えるために工夫した点は?
  • 上司や同僚から感謝された具体的なエピソードは?
まとめ
  • 今の仕事で特にモチベーションにつながっている要素は何ですか?

業務の流れと感情の動きをセットで聞くと、働きがいや組織課題が見えやすくなります。

入社の背景と入社後の変化

導入
  • 入社前に抱いていた期待や不安は何でしたか?
本編
  • 実際に入社して感じたギャップはありましたか?
  • 意外だった社風や制度は?
深掘り
  • この1年で最も成長したスキルや考え方、そのきっかけは?
  • 入社後に知った魅力的な制度や仕組みは?
まとめ
  • 最初の1年を振り返って、印象に残っている出来事は?

期待と現実の差分は、オンボーディング改善の重要なヒントになります。

キャリア展望と将来目標

導入
  • 将来、どのような役割を担いたいと考えていますか?
本編
  • 5年後に提供したい価値は何ですか?
  • 現在取り組んでいる準備や行動は?
深掘り
  • ロールモデルはいますか?どんな点を参考にしていますか?
  • 会社に期待するサポートや機会は?
まとめ
  • キャリア実現に向けて、次に挑戦したいことは何ですか?

キャリア観を行動レベルまで落とすと、育成施策につながります。

顧客導入事例インタビュー向け

導入のきっかけ

導入

  • 最初に解決したかった課題は何でしたか?
本編
  • 誰が意思決定に関わりましたか?
  • 候補を絞る際の評価基準は?
深掘り
  • 導入を後押しした決定打は何でしたか?
まとめ
  • 当時を振り返って、最も重要だった判断ポイントは?

導入前後の変化を整理すると、成功要因が明確になります。

情報収集・比較で重視した点

本編
  • 比較したサービスと当社の違いを、評価軸で整理すると?
  • デモやPoCで確認した点と、実際のギャップは?
深掘り
  • 導入時の不安と、その解消プロセスは?
  • サポートや連携性は判断材料になりましたか?
まとめ
  • 比較検討で最も重視したポイントは何でしたか?

検討プロセスを細かく聞くことで、営業・導入支援の改善点が見えてきます。

導入後に得られた成果

本編
  • KPIや業務効率、現場の変化は?
  • 想定外によかった点、課題になった点は?
深掘り
  • 再導入するなら、何を変えますか?
まとめ
  • 他社に勧めるとしたら、どこを強調しますか?

数値だけでなく「現場の実感」を拾うことが重要です。

採用面接向け

経歴・経験・人物像

本編
  • 最も成果につながったプロジェクトは?
  • 強みが発揮された具体的な場面は?
深掘り
  • 他者からのフィードバックで印象的だったものは?
まとめ
  • その経験から得た学びは何ですか?

事実→背景→学びの流れで聞くと人物像が立体的になります。

志望理由とキャリアビジョン

  • 当社で実現したいことを「顧客価値」で表すと何ですか?
  • 3年で達成したいマイルストーンとその指標は?
  • 当社のどのプロダクトや領域に関心がありますか?理由は?

志望理由を業務や顧客価値に結びつけてもらうと、ミスマッチを減らせます。

課題解決力と実務スキル

  • 複雑な課題をどう分解し、解決したか?
  • 失敗からのリカバリーで行った判断は?
  • 使用しているツールや学習方法は?
  • コミュニケーションやタスク管理で意識している点は?

再現性のあるプロセスを具体的に聞くことが評価の鍵です。

新製品開発・市場理解向け

現状の課題・ペイン

  • 直近で最も負担が大きかった場面は?
  • 現行手段の限界や妥協点は?
  • サポートやメンテナンスへの不満は?

「なぜ」を掘ることで設計のヒントが得られます。

利用状況・競合評価

  • 併用サービスの使い分け基準は?
  • 競合の長所・短所を価値で評価すると?
  • 乗り換えの条件は?

切り替え点を明確にする材料になります。

新製品への期待

  • 最小限で成立する必須機能(MVP)は?
  • 初期導入の成功体験とは?
  • 価格・契約条件への期待は?
  • 情報提供の望ましい形式は?

期待と現実をすり合わせることで、ローンチ設計の精度が高まります。

インサイトを深め、歪めない聞き方の基本

インタビューでは、「どこまで深掘れるか」だけでなく、「どれだけ歪めずに聞けるか」が同時に問われます。良い聞き方とは、深掘り(攻め)とバイアス回避(守り)を両立させることです。

具体的な状況やエピソードを引き出す

抽象的な評価ではなく、実際の行動や体験を語ってもらうことで、再現可能な示唆が得られます。

  • 「いつ・どこで・誰と・何がきっかけで・何をしたか」の順で場面を具体化する(6W2H)
  • TED質問(Tell / Explain / Describe)で描写を促す
  • スケーリング(0〜10)で評価してもらい、「なぜその点数なのか」で差分を言語化する

※「良かったですか?」「便利でしたか?」といった評価先行の質問は避け、体験→解釈の順で聞くことが重要です。

理由や目的をたどり、判断の軸を明らかにする

行動の背景には必ず理由や目的があります。表面的な回答で止めず、目的の連鎖をたどります。

  • 「その結果、何が良くなる/悪くなる?」と問いを重ねる
  • 「最後に何を守りたい/得たい?」で最上位の価値に近づく
  • 反事実(もし◯◯でなかったら?)で真因を探る

※「なぜ?」の連続は詰問になりやすいため、「すると?」「その背景には?」など表現を変えながら使います。

感情や本音を引き出すための工夫

感情は直接聞くと建前になりやすいため、間接的なアプローチが有効です。

  • 身体感覚や比喩(重い/軽い、ざらつく/なめらか)で表現してもらう
  • 欠損想像(もし失ったらどう感じるか)で価値のコアに迫る
  • 第三者視点(家族や同僚ならどう言うか)で自己防衛を和らげる

感情を丁寧に言語化することで、「良い/悪い」を超えた判断基準が見えてきます。

バイアスを避けるための質問設計のポイント

深掘りを意識するあまり、誘導してしまうことは少なくありません。以下を常に意識します。

  • 誘導的な前提を置かない
     ×「便利ですよね?」 → ○「どんな点が印象に残りましたか?」
  • オープン質問を基本にし、必要に応じてクローズドで整理する
  • 仮説提示は最小限にし、まず相手の言葉で語ってもらう

「正解を当てにいく質問」ではなく、相手の思考プロセスを辿る質問を心がけましょう。

深掘りと中立性を両立させる姿勢

  • 相槌や要約は「評価」ではなく「確認」に徹する
  • 想定外の回答を歓迎し、修正しようとしない
  • 自分の仮説が崩れる瞬間こそ、インサイトの入口だと捉える

聞き方はテクニックだけでなく、姿勢そのものが回答の質を左右します。

回答から生まれる示唆の活用先

インタビューの価値は、実行に結びついて初めて発揮されます。得られた示唆は、活用先を意識して整理することが重要です。

プロダクト・サービス改善

  • 阻害要因を要件に翻訳する(例:初期設定の煩雑さ → 導線改善)
  • 中心価値を基に、MVP機能や優先度を再定義する

マーケティング・営業への展開

  • 実際の発言をコピーや訴求表現に活用する
  • 検討・導入プロセスから、ボトルネックとなる接点を特定する

組織内での共有・活用

示唆は、プロダクト/営業/CS/マーケティングなど、実行部門ごとに翻訳して共有することが重要です。「何が分かったか」だけでなく、「次に何を変えるか」まで落とし込むことで、調査は資産になります。

おわりに

インタビュー調査の成果は、手法の選び方・ガイド設計・聞き方の組み合わせによって大きく左右されます。質問数を増やすことよりも、目的に沿った設計と対話の質が、意思決定に使える示唆を生み出します。

本稿で紹介したテーマ別の質問設計、テンプレート、追問の考え方、バイアスへの配慮、プロジェクティブ技法は、いずれも単体ではなく組み合わせて使うことで力を発揮します。表面的な「良い/悪い」に留まらず、その背景にある価値観や文脈を捉えることができれば、調査は単なる意見収集から一段階進みます。

次の一歩は、目的と成果物を明確にしたうえで、自分の調査テーマに合わせたインタビューガイドを組み立てることです。数を追わなくても、質の高い対話から得られるインサイトは、施策や意思決定を確実に前に進めてくれます。

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