インタビュー 失敗を避ける:顧客取材でありがちなミスと改善ポイント

目次

はじめに

インタビューは、生の声から洞察を生み出す強力な手段です。しかし準備不足や進行のズレで「やったつもり」になってしまうと、得られるのは断片的な会話や誤った仮説だけになりがちです。本稿では、取材の準備段階から当日、事後の振り返りまでに起きやすい失敗を整理し、その背景と現場で使える具体策を示します。質問の言い換え例、進行時の立ち回り、チェックリストまで実務で使える内容を網羅。インタビューの成果を確実に次につなげたい方への実践ガイドです。

取材前に押さえるべき土台づくり

取材の成否は設計段階でほぼ決まります。目的や対象が曖昧だと、当日どこを深掘りするか迷い、比較可能なデータが集まりません。以下のポイントを押さえて、チーム全員が同じゴールを共有しておきましょう。

項目やることチェックポイント
目的の定義インタビューの主目的を一文でまとめる(例:仮説検証/エピソード収集/UX課題抽出)その目的がチーム全員に共有されているか
対象の選定聞くべき人物像を明確にする(ターゲット像、属性、利用状況など)なぜその人が適切か説明できるか
聞くべきこと(必須)記事や研究で必要な最低限の情報をチェックリスト化1回のインタビューで漏れなく取得できる構成か
聞きたいこと(探索)面白さや差別化につながる問い、仮説を並べる当日、柔軟に切り替えられるか
質問設計オープン/クローズのバランス、誘導語の排除、深掘りフローを作る各質問の目的が明確か
事前資料必要なら仮説や背景を簡潔に共有(売り込みは後)相手に先入観を与えていないか
ロール分担インタビュアー/メモ担当/同席者の役割を明確に誰が議事録を取るか、録音の許可は取ったか
機材確認録音、予備バッテリ、カメラ、ノート等を点検当日動作確認済みか

取材の目的と対象を明確にする

目的は必ず一行で表現しましょう。たとえば「顧客が課金決定に至る判断ロジックを明らかにする」といった具合です。複数目的がある場合は優先順位を付け、必須項目と探索項目を分けておくことが重要です。対象(ペルソナ)を定義すると、質問の文脈や事前リサーチの方向性が変わります。

複数回インタビューを比較するなら、共通で聞くべき「得たい情報につながる質問」と、深掘りの「向き(何を重視して掘るか)」を揃えておくと分析しやすくなります。相手ごとに聞き方をバラバラにすると比較が難しくなります。

聞くべき事柄と個人的に聞きたい事柄の切り分け

「聞くべき事柄」は後で比較できるよう全員に必ず聞く項目(例:利用頻度、直近の利用体験、金額感)です。一方「聞きたい事柄」は取材者の個人的な興味や記事の面白さを生む探索質問。事前に必須質問をリスト化し、当日は必須→探索の順で進めると安心です。

補足(AI活用の実務)
「訊くべきこと」(フォーマット化できる必須質問)は生成AIで下準備を効率化できます。テンプレ作成や網羅チェックにAIを使えば時間短縮に。逆に「訊きたいこと」(記事の独自性を生む問い)は取材者の観察力や好奇心から生まれます。AI案をベースに、人の感性で磨き上げてください。

質問設計と事前仮説の整え方

各質問に「得たい情報」と「深掘り時のフォロー(具体的に何を聞くか)」を付記しましょう。仮説は短く、例えば「仮説Aならこの順で検証」といったフローチャートにしておくと現場で迷いません。質問の導入文も短く用意して、意図が伝わるようにします。

場面依存の具体例(深掘りで状況把握を強化する)
同じ「ニュースを知りたい」というニーズでも、飛行機内・通勤中・自宅といった場面で欲しい情報は変わります。取材では「どんな場面でそれを求めるか」を必ず聞き、背景にある条件やトリガーを把握してください。そうすると、必要なソリューション要件が見えてきます。

事前資料の運用(重要な実務ルール)

事前に渡す資料は「課題仮説資料」と「解決策(ソリューション)資料」を分け、まずは課題仮説のみを渡す運用を徹底してください。これは相手の先入観を防ぎ、実際の行動や本当の課題を引き出すための重要ルールです。実務テンプレは、課題仮説(1枚)+補足背景(1枚)を事前送付し、ソリューション説明はインタビュー後か次回に回す旨を明記する、という形が現場で使いやすいです。ただし、安全上の注意事項や当日の流れ、守秘義務など参加者の安心に関わる情報は事前に共有して構いません。目的に応じて必要最小限の情報提供は判断してください。

取材者のマインドセットを作る(好奇心の育て方)

インタビューで成果を出す人は、相手に本気で興味を持てる人です。事前リサーチで2〜3点、「もっと知りたい」と思えるポイントを見つけ、当日そこに想像力を持って臨んでください。具体的ワークとして、取材前に「この人のどの行為が不思議か」「何を知れば読者が驚くか」を各インタビュアーが2分でメモして共有すると、好奇心が能動的に生まれます。

取材中に起こりやすい代表的なミスと背景

ここでは現場でよく見られるミスと、その背景、対策を一覧にしました。優先的に気をつけるべきポイントが一目でわかります。

ミス背景(なぜ起きるか)対策(現場でできること)
話を深掘りせず次へ進んでしまう時間不足の焦り、次の質問で安心してしまう「なぜ」「具体例」「直近の事実」を標準フォローに。次へ行きたくなるときは一回深掘りしてから移る。
はい/いいえで終わる問いかけ質問が誘導的・閉鎖的オープンクエスチョンに言い換える(例を出して範囲を限定)
自分の解決案を押し付ける製品や仮説に感情移入している事前にソリューション説明はしないルールを作る
司会役が話しすぎる不安や早く結果を出したい焦り実務上よく言われる「8割は相手が話す」という目安などを参考に、相手が話す比率を高める(例:相手70〜90%を目標に)。自分の話は要点だけに絞る。
質問数で質を担保しようとする「量=カバー率」の発想必須質問を優先し、深掘りの質を重視する。
相手に合わせすぎて本質を見失う話しやすさ優先で目的を見失う目的に戻すための「軌道修正フレーズ」を用意する
録音や文字起こしに頼りすぎる「後でなんとかなる」思考重要発言はリアルタイムで要点メモするルールを導入する(要旨+キーワード+タイムスタンプを付けると後処理が速い)

話を深掘りせず次へ進んでしまう問題

表層のエピソードで終わるのはもったいないので、常に深掘りの視点を持ちましょう。基本の4視点は「状況(いつ・どこで)」「行動(何をしたか)」「判断基準(なぜそれを選んだか)」「こだわり(背景にある価値観)」。ルール例として「重要なキーワードが出たら必ず1問は掘る」を現場ルールにすると効果的です。

深掘りの「向き」を揃える
複数対象を比較する際は、同じ質問をするだけでなく「判断のトリガー」「代替手段との比較」「時間的優先順位」といった観点で深掘りの方向性を揃えると、発言を横並びで比較できるようになります。

はい/いいえで終わる問いかけの落とし穴

Yes/No質問は短時間で答えは取れますが、本音や背景を取り逃がします。言い換えで「何が」「いつ」「どのように」といった要素を入れて、答えやすく誘導してください。

自分の解決案を押し付けてしまうリスク

自分の案を先に提示すると、相手は親切に建前の反応を返しがちです。取材初期はソリューションの説明を禁止し、検証は別セッションで行う運用が望ましいです。実務チェックとして、インタビュー用紙の上部に赤字でセルフチェック(例:「口を閉じろ!」「質問は短く!」)を書くと自己抑制に有効です。

司会役が話しすぎてしまう状況

話しすぎる原因は「不安」「穴埋め」「時間配分の誤認」などです。対策はシンプル:

  • 質問は短く、導入は一文にする。
  • 「間」を尊重する。沈黙は相手が考える時間。
  • 予め話す時間を制限する(例:「この質問は90秒で要点だけ」)。

質問の量で質を担保しようとする誤り

量を増やしても深い示唆は出ません。複数インタビューを比較する前提なら、最低限の共通質問を設定し、各回答を深掘りする質に投資しましょう。

相手に合わせすぎて本質を見失う罠

相手が話しやすい方向に流されると本筋が抜け落ちます。目的に戻すための軌道修正フレーズ(例:「とても面白いですが、ここで一つ確認したいのは…」)をいくつか用意しておくと安心です。

録音や文字起こしに偏りすぎる優先順位の問題

録音は正確な記録として有用ですが、それだけに依存すると示唆の抽出が遅れます。現場では発言の意味を読み取って要点化することを優先し、文字起こしは検索や引用のために補助的に使うと効率的です。現場メモには「要旨+キーワード+タイムスタンプ」を付けると、録音と連携して後処理が速くなります。

傾聴と問いかけを磨く実践テクニック

ここからは具体的なテクニック集です。言い換え例や深掘りの判断基準、非言語の活用法まで、現場で使えるノウハウを紹介します。

真の傾聴:沈黙と掘り下げの使い方

  • 沈黙を恐れない:相手が考えを組み立てる時間を確保しましょう。自然な沈黙の目安は一般に3〜7秒程度とされますが、文化や状況で感じ方が異なります(例:米国では約4秒で不快感を覚える傾向が指摘されています)。対象の文化的背景や文脈に合わせて待ち時間を調整してください。
  • 要約フィードバック:相手の発言を短く返す(「つまり〜ということですね?」)ことで理解を確認できます。
  • 感情の受け止め:事実だけでなく感情に触れる質問(「その時、どう感じましたか?」)を入れると、動機や価値観が出やすくなります。

接続詞・枕詞など「問いを引き出す定型フレーズ」の活用

接続詞や枕詞は、話題転換や追加掘りに自然な流れを作ります。緊張をほぐし、本音を出しやすくする効果もあります。

具体例(使い方):

  • 「ところで」→ 話題を横展開したいときに自然に使える。
  • 「ちなみに」→ 距離感を保ちつつ補足情報を求めるときに有効。
  • 「その時はどうでしたか、具体的には…」→ 感情や具体例を引き出す導入。
  • 「もう少しだけ教えていただけますか?」→ 追加掘りにつなげる際に便利。

使い方のコツは短く柔らかく、相手の発言を受け止めたうえで投げること。テンプレを複数用意しておくと本番で安心です。

開かれた質問の作り方とフォローの設計

効果的なオープンクエスチョンは「何が」「いつ」「どこで」「誰が」「どうして」「どうやって」の要素を含めると答えやすくなります。

良い開き方とダメな例(言い換え例)

目的ダメな問い言い換え(オープン化)
行動を聞く「アプリ使いましたか?」「最後にアプリを使ったのはいつですか? 何をしようとしていましたか?」
判断理由を聞く「この機能は必要ですか?」「その機能を使う場面を教えてください。なぜそこでそれが重要ですか?」
価格感を聞く「この値段なら買いますか?」「同じようなサービスが◯◯円の時、どのように判断して購入を決めますか?」

価格検証で深掘りすべき「判断のロジック」

顧客が「その価格なら買う」と言った場合、その先を必ず掘ってください。具体的に聞くべき点は:

  • 比較対象(他サービスや代替手段)は何か。
  • 価格に含まれる価値要素(時間節約、安心感、独自機能など)。
  • その価格が許容されるタイミングや条件(キャンペーン時、頻度、職場負担など)。
  • 価格判断に使った計算やトレードオフ(何を諦めたか)。

顧客の意思決定ロジックが見えると、後で価格説明や説得する際に強い材料になります。得たロジックは社内評価式に落とし込んで検証に使いましょう。

いつ深掘りするかの判断基準

深掘りのタイミングの代表例は以下です:

  • 「困った」「不便」「大変」などのキーワードが出たとき。
  • 回答が調査目的に強く関連しているとき。
  • 回答が抽象的で具体例が欲しいとき。

yes/noを回避する言い換えのコツ

Yes/No質問を「何が」「いつ」「どのように」型に置き換えます。例:「興味ありますか?」→「興味を持った時はどんな場面ですか?」。どうしてもYes/Noになる場合は必ず続けて「その理由を教えてください」と付け加えましょう。

言葉以外のサインを使って引き出す方法

表情や声のトーン、視線の動きなど非言語情報は貴重です。声が小さくなる、目が泳ぐといったサインを見たら「それは具体的にどういうことですか?」と投げかけると詳細が出やすくなります。メモや録音に頼るだけでなく、相槌や軽いうなずきで安心感を与えるのも大切です。

取材の進行管理と現場での立ち回り方

ここでは当日の立ち回り方を解説します。雰囲気作り、時間配分、誘導を避けるフレーズなど、実務で使えることに絞っています。

会話の主導権を失わずに話を促す方法

オープニングで流れと時間配分を伝えると相手も安心します(例:「今日は約45分で、前半は事実、後半は感想を伺います」)。目的に沿わない話題が長引いたら礼儀正しく戻しましょう。例:「とても興味深いです。ただ、今回特に伺いたいのは〜なので、少しこちらに戻ってもよいですか?」。キューシート(時間ごとのチェックリスト)を作って進行を可視化しておくとペース配分が楽になります。

売り込みや誘導的表現を避ける具体的フレーズ

以下の表はNGフレーズと中立的な言い換え例です。誘導にならない言葉遣いを事前に確認しておきましょう。

状況NGフレーズ(誘導)推奨フレーズ(中立)
ソリューション提示「この機能は便利ですよね?」「普段、そのようなシチュエーションではどうされていますか?」
価格確認「この価格なら買いませんか?」「似たサービスでお支払いされた例はありますか? どのくらいでしたか?」
反応を得たい時「〜って感じですよね?」「その点についてはどう感じましたか?」

会話中に使える軌道修正フレーズ

  • 「とても面白いです。後で詳しく伺いたいのですが、今は○○についてもう少しだけ教えてください。」
  • 「後で伺うポイントとしてメモしてよろしいですか? 先に本日のテーマに戻りたいです。」

こうしたフレーズをストックしておくと、礼儀を失わずに軌道修正できます。

メモ、録音、文字起こしの使い分けと優先順位

ツールごとの役割を明確にしておくと整理がスムーズです。

ツール用途実務のコツ
手書きメモ重要ポイントの要約、直感的な洞察発言を一行で要約し「何が示唆か」を書く。要旨+キーワード+タイムスタンプを付けると後処理が速い。
録音正確な引用や後での再聴許可を取り、録音開始と終了を告げる。法的要件は地域によって異なるため、事前に確認し必要なら書面同意を取る。
文字起こし発言の検索・共有全文より要旨抽出にフォーカス
リアルタイム共有画面複数人で取材する場合の共通参照事前にフォーマットを決めておく

優先順位は「要点メモ(現場)→録音(補助)→文字起こし(分析・共有)」です。現場での要点メモが最も価値を生みます。

終了時の次回合意(関係継続の運用)

インタビュー終了時に次の接点を取り決めておくと関係が続き、仮説検証が回りやすくなります。

テンプレ例:

  • 「本日は貴重なお話をありがとうございました。伺った課題についてこちらで案を作り、改めてご意見をいただけますか?」
  • 「今日の内容をふまえて案を作成したいのですが、差し支えなければ出来上がったらご意見を伺ってもよろしいですか?」

関係を継続することで、協力的なインタビュイーが育ちやすくなります。

失敗から学ぶ:具体事例と再発防止策

ここでは実例を交え、再発防止につながる具体的な対処法を示します。

失敗事例原因分析即効性ある対処法再発防止策
録音だけで満足して深掘り不足録音で後で何とかなると考えた「発言要因カード」を作り、重要語が出たら即フォロー取材報告テンプレで「直近の事実」「判断基準」を必須項目に
自己中インタビュー(台本通りに誘導)記事構成優先で相手の話を切ったその場で「もう一つ伺っても良いですか?」と切り替え事前に「訊くべき」vs「訊きたい」をチェックし比率を守る
深掘りし過ぎて時間切れ1エピソードに時間を使いすぎた残り時間を宣言して別日のフォローを依頼時間ごとのマイルストーンを作る(例:15分で基礎、次の20分で深掘り)
相手への過度な合わせ共通言語優先で目的を見失った「今日の主題に戻ってもいいですか?」で軌道修正取材前に「必ず聞くこと」を明記したチェックリストを使う

執筆者自身の失敗体験と気づき

  • 失敗例:初期インタビューで自分のプロダクトを長々と説明してしまい、本当に困っている課題を聞き逃した。
  • 気づき:説明は仮説検証の後に回すべき。相手は優しいので建前のフィードバックをしやすい。
  • 改善策:以降はインタビュー冒頭に「本日は課題について深掘りします。製品説明は別枠で」と明確に伝えるルールを徹底した。

現場でよく見る失敗例と即効対処法

  • 相手が脱線したら: 「とても興味深いので後で詳しく伺いますが、先に本日の主題だけ教えてください」と切り替える。
  • 回答が抽象的なら: 「具体的な最近の事例を一つ教えてください」と即座にリクエストする。
  • 相手が遠慮して本当の不満を言わない場合: 「正直なことを聞かせてください(匿名や編集で配慮します)」と安心材料を提示する。

取材チェックリスト:当日と事後の確認項目

ここには実務でそのまま使えるチェックリストをまとめます。事前・当日・事後に分け、優先度も明示しています。

事前チェック(目的・準備・機材)

チェック項目備考
取材目的(1行で)チーム共有済みか
対象リストと招集理由選定根拠を確認
必須質問リストチェックボックス化
探索質問リスト優先度を付ける
役割分担(誰が何をするか)発言録担当は誰?
録音・バッテリ等の機材確認予備バッテリありか
録音の許可取得案内同意書や口頭承諾の用意(法的要件を事前確認。特に相手が別州・別国の場合は注意)
場所・時間の確定(余裕時間含む)交通遅延対策は?

当日チェック(導入・深掘り・終了)

チェック項目備考
オープニングで目的・時間を共有相手理解を得たか
録音開始の宣言と許可確認明確に伝える(必要なら書面同意を)
「聞くべき」項目のカバー(進捗)チェックしながら進める
深掘りトリガーの適用キーワードで掘ったか
誘導・売り込みをしていないか自己チェック同席者と口頭で確認
時間配分の確認(中間)予定通りか調整
終了時に次のアクション確認(フォロー可否)追加取材や資料送付の合意(テンプレ有)

★ 終了時の合意テンプレ(再掲)

  • 「本日伺った内容をもとに案を考えてきます。差し支えなければ、ご意見をもう一度お聞かせいただけますか?」

事後振り返りと記録整理の優先順位

項目優先度やること
重要発言の要約抽出発言の示唆をA4一枚にまとめる
録音の要点タイムスタンプ化引用箇所の索引化
チームへの共有(3行サマリ)誰でも読める要約を作る
分析用データ化(タグ付け)行動・判断・感情などでラベル化
次回課題の整理追加質問と対象を決める

振り返りは発言録作成で終わらせないこと。文字起こしや発言録は共有資料として重要ですが、それだけでは示唆は深まりません。推奨フロー:

  1. できれば当日〜48時間以内に30〜60分程度のチームデブリーフ(全員が事前に3行サマリを共有)
  2. デブリーフで出た示唆を「仮説」「裏付け」「次アクション」に分類
  3. 次回質問と対象の優先度を決める

示唆は議論の中で磨かれるため、短時間で集中的に振り返るのが効果的です。

おわりに

インタビューは、設計・実行・分析の一連のサイクルで価値を生みます。準備段階で目的を明確にし、当日は傾聴と最小限の誘導で本音を引き出し、事後は要点を鋭く抽出して次のアクションにつなげてください。まずは「聞くべきこと」と「聞きたいこと」を区別するところから始め、説明は後回し、沈黙を尊重、必須質問のチェックなど小さなルールを一つずつ現場に落とし込んでいけば、成果は確実に変わります。

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