広い会議室にも対応!高精度の文字起こしを実現するために押さえておくべきマイクの種類と配置方法

はじめに

文字起こしの精度は、音声の品質に大きく依存します。どれだけ高性能な文字起こしアプリを導入しても、音質が低ければ正確な文字起こしは難しくなります。話し手の声の大きさや話す速度も影響しますが、人間の耳で明瞭に聞き取れる音声であれば、文字起こしの成功率は高まります。質の高い音声データを取得するためには、優れた集音性能を持つマイクの採用が不可欠です。

本記事では、文字起こし精度を高めるためのマイクの選び方や、会議室の広さに応じたマイクの配置方法について詳しく解説します。

文字起こしアプリを使うときに使用したいマイクの特徴

会議参加者全員の声を的確に拾うためには、360度全方位から集音できるマイクが理想的です。マイクの種類によって集音範囲や特性は異なりますが、広い会議室で使用する場合は、半径3〜5メートルの集音範囲を持つマイクが適しています。この範囲をカバーできない場合は、拡張マイクを追加して集音範囲を広げる必要があります。

また、以下の特徴を持つマイクを選ぶと効果的です。

接続方法の多様性:USB接続やBluetooth接続に対応していると、さまざまなデバイスで使用できます。

ノイズキャンセリング機能:周囲の雑音を低減し、クリアな音声を取得できます。

エコーキャンセリング機能:反響音を抑制し、音声の明瞭度を高めます。

文字起こしアプリを使うときのおすすめマイク3選

YVC-1000

YVC-1000は、ヤマハが提供する高品質な会議用マイクスピーカーシステムです。広範囲な音声拾いとクリアな音質を実現し、大規模な会議室でのスムーズなコミュニケーションをサポートします。USBおよびBluetooth接続に対応しており、操作も簡単です。

  • 対応人数:8〜30名
  • 拡張性:最大4台の拡張マイクを接続可能
  • 集音範囲:本体および拡張マイクともに半径3メートル

YVC-1000は、会議室の規模や参加人数に応じてマイクを追加できるため、柔軟な運用が可能です。

Meeting Owl 3

Meeting Owl 3は、Owl Labs社が開発した360度全方位対応のウェブカメラ・マイク・スピーカー一体型デバイスです。AI技術を活用し、会議中の発言者を自動的にフォーカスします。高音質・高画質で、リモート会議をよりインタラクティブにし、設置も簡単です。

  • 対応人数:最大30名(本体連結時)
  • 拡張性:拡張マイクの接続や本体の連結が可能
  • 集音範囲:本体は半径5.5メートル、拡張マイクは2.5メートル

Jabra Speak 710

Jabra Speak 710は、ポータブルで高性能なスピーカーフォンです。全指向性マイクと高品質なスピーカーを備え、クリアな音声通話を実現します。BluetoothおよびUSB接続に対応し、簡単にセットアップできます。

  • 対応人数:6〜12名(2台連結時)
  • 拡張性:2台のSpeak 710をワイヤレスでペアリング可能
  • 集音範囲:半径約2メートル

小規模から中規模の会議に適しており、持ち運びも容易です。

※上記マイクの性能等についてはメーカー公式サイトをご参考ください。

マイクの配置について

前述のマイクの特徴を踏まえ、会議室のレイアウトや参加人数に応じたマイクの適切な配置が重要です。例えば、以下のようなレイアウトの会議室では、どのようにマイクを配置すべきでしょうか?

20名程度が参加する役員会議室のレイアウトを想定します。

  • YVC-1000の場合:テーブル中央に本体マイクを設置し、テーブルの両端や中央部に拡張マイクを配置します。これにより、全参加者の声を均等に拾うことができます。
  • Meeting Owl 3の場合:部屋の中央に設置し、360度全方位から音声と映像を取得します。必要に応じて拡張マイクを追加し、本体を連結することで広い範囲をカバーできます。
  • Jabra Speak 710の場合:2台のデバイスをペアリングし、テーブルの両端に配置します。これにより、収音範囲を広げることができ、小規模な会議室だけでなく中規模の会議室にも対応可能です。

マイクの集音範囲が重ならないように配置し、参加者全員の声を的確に拾えるように設計することが重要です。

マイクの配置イメージ)

マイクの性能、参加人数や会議室のレイアウトによって設置位置などは異なりますので、上記のマイクを参考にしながら適切な配置を行なってください。

おわりに

高品質な音声データの取得は、文字起こしの精度向上に直結します。参加者の座る位置や会議室のレイアウトを把握し、適切なマイクを選定・配置することで、会議の効率を大幅に改善できます。また、ノイズキャンセリング機能やエコーキャンセリング機能を備えたマイクを使用することで、さらに音声の品質を高めることができます。

最適な文字起こし環境を整えるために、ぜひ本記事を参考にマイクの導入や配置を検討してみてください。

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